ジンは、その爽やかな香りとドライな風味でカクテルのベースとして広く愛されている蒸留酒です。ジンには様々な種類があり、アルコール度数も幅広い範囲にわたっています。この記事では、ジンの基本情報やアルコール度数、種類について詳しくご紹介します。
1. ジンとは?
ジンは、ジュニパーベリー(杜松の実)をはじめとしたボタニカルで風味付けをした蒸留酒です。17世紀にオランダで薬用酒として誕生し、やがてイギリスに渡って嗜好品としての人気を集めるようになりました。現在では、世界中で生産され、さまざまなスタイルのジンが楽しめます。
2. ジンのアルコール度数
ジンのアルコール度数は、一般的に37度から55度程度と、高めのお酒に分類されます。主流のドライ・ジンは40度〜47度程度のものが多く、市場でもこのレンジのジンが最も多く見られます。また、一部のジンはアルコール度数が60度に達することもあり、これは「世界最強のジン」として特に注目されています。
ジンのアルコール度数は、使用するベーススピリッツと蒸留後に加えられる水の量によって調整されます。アルコール度数が高いジンは、カクテルとして他の材料と割ることで飲みやすくすることが一般的です。
3. ジンの種類
ジンにはさまざまな種類があり、製法や風味に違いがあります。以下に代表的な種類を紹介します。
ドライ・ジン
ドライ・ジンは、最も一般的なジンのスタイルで、クリアで辛口な風味が特徴です。連続式蒸留機で純度の高いベーススピリッツを造り、ジュニパーベリーやその他のボタニカルで風味付けします。ドライ・ジンは「ロンドンジン」とも呼ばれ、カクテルのベースとして非常に人気があります。
オールド・トム・ジン
オールド・トム・ジンは、ドライ・ジンに少量の砂糖を加えて作られる甘口のジンです。19世紀のイギリスで人気があり、現在でも一部のクラフトジンメーカーが伝統的な製法を守り生産しています。
ジュネヴァ(ジェネヴァ)
ジュネヴァはジンのルーツとも言えるスピリッツで、オランダで生まれたものです。モルトワイン(穀物を発酵・蒸留したもの)とジュニパーベリーで作られ、濃厚でコクのある風味が特徴です。オランダからイギリスに伝わり、やがて「ジン」として世界に広まりました。
クラフトジン
近年、世界各地で「クラフトジン」がブームとなり、小規模な生産で個性豊かな風味を持つジンが注目されています。クラフトジンは、各地域独自のボタニカルを使用し、通常のドライ・ジンにはない独自の風味を楽しむことができます。
4. ジンの楽しみ方
ジンはそのまま飲むこともできますが、一般的にはカクテルのベースとして使われることが多いです。代表的なジンベースのカクテルには、以下のものがあります。
- ジントニック: シンプルな組み合わせですが、ジンの爽やかな香りとトニックウォーターの甘みが絶妙にマッチします。
- マティーニ: ジンとドライ・ベルモットをシンプルに合わせたカクテルで、辛口で洗練された味わいが特徴です。
- ギムレット: ジンとライムジュースを使ったカクテルで、爽やかな酸味が楽しめます。
5. まとめ
ジンはその高いアルコール度数と、ボタニカルによる豊かな風味が特徴の蒸留酒です。アルコール度数は37度から55度程度と幅広く、用途や好みによって選ぶことができます。ジンの種類によって風味や製法も異なるため、自分に合ったジンを見つけることで、カクテルやストレートなどさまざまな楽しみ方が可能です。次回の晩酌では、ぜひ自分好みのジンを見つけてみてください。